2013年5月29日水曜日

なぜ、平家は政権運営に失敗し、源氏は成功したか。(2)


【一族経営であり、清盛の個人の力に頼ってしまた。】

これは遠い過去に限らず、現在でも見られる現象である。
起業した一代目社長の影響力が強すぎ、次世代が育たない、考えなくなる。そのため、初代社長がいなくなると、一気に会社は傾く。運の良い会社だと、中興の祖が出現し、立て直してくれるが、たいていは上手く行かない。
まさに平家はそうだったのではないだろうか。
大河ドラマでは、清盛が描いた「武士の世」を重盛、宗盛等が理解できず、父に疎外感を感じていく姿が克明に描かれている。偉大な父を持つ子というのは、どこか寂しいものがあるのだろう。
徳川家康の子、秀忠も、前田利家の子、利忠も、みなそうだったに違いない。決して、子らの能力が低い訳ではない。父が偉人で、子が凡人なのだ。
リーダーは常に部下が理解できる様に、夢を語らねばならない。組織に必要なのは一人のカリスマではない。皆が理解でき、向かうことができる「目標」である。これにより、個人の力は最大限に発揮される。
なぜならば、組織を構成する大半の人物は、凡人だからだ。

平家は、清盛のみの夢で動いていた。そのため、一門は、自分たちで考えなくなってしまった。組織が個人のものとなってしまったのだ。一人一人が、どの方向を向いて、なにをすべきか。
これを「ベクトルを合わす」という。

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