2013年6月1日土曜日

大河ドラマ「平清盛」が訴えたこと。

さて、筆者が大河ドラマ「平清盛」を観た感想と、それが意味するところを述べてきた。
NHKが大河ドラマ「平清盛」を制作した意図は何だったのか?それを考察したい。

NHKが大河ドラマ「平清盛」で最も視聴者に訴えたかったこと。
それは、次の1点ではないかと考える。

心の軸をもつ」


これは、清盛の父、忠盛が清盛に常に伝えていた言葉である。


忠盛は、清盛に「心に軸を持て。心に軸を持てば、身体ができる」と伝えていた。この場合、「身体」とは、「行動する力、意思」だと筆者は考えている。
インターネットの普及により情報がより多く入手できるようになり、個人が多様な価値観に触れることができる現代社会において、「心の軸」ほど重要なものはない。

「自分は人生で何を成し遂げるのか。本当の幸せとは何か。」

この命題に対し、確信を持ち合わせている人は心の軸ができている人である。
清盛も「武家政権の確立」という夢を持ち、それに向かい、強烈な人生を生き抜いた。全身全霊をかけた。それは、清盛が若いときに忠盛から引き継いだ武家による統治と、貨幣経済による日本の活性化を心の軸としたからだ。
清盛の嫡男、重盛が死んだとき、清盛は平家の人材不足に気づいていなかったわけではあるまい。自分の夢は自分以外、誰にもなし得ないと悟っていたに違いない。それが故に、自らの足で夢を追いかけ、平家による日本の統治と宋国との貿易による国力増強、国民の活性化を夢見て、邁進してきたその勇気と行動力。
これこそ、現代の日本人に求められる姿ではないか。
筆者はそう思うのである。

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